松江データセンターパークへの導入(後編)

日付:2017年01月31日 火曜日
テーマプロダクト&サービス

IIJ 堀田です。
松江データセンターパークへのBルート活用サービスの導入、前回の記事ではBルートの利用申し込みから、機器の設置計画までの模様をお伝えしました。
今回はいよいよ設置工事となります。

構内配線工事、ゲートウェイ機器等の設置

前回お伝えしたとおり、ゲートウェイ機器をいろいろな場所に設置することにしましたので、構内配線工事も広範囲となりました。インターネットへの接続はBフレッツを利用しますのでその終端装置場所となる通信機械室、そしてキュービクル、各 SA-W2 設置場所の間に敷設する構内配線の工事を実施しました。また、ゲートウェイ機器接続用に 100V電源タップ、場所によってはプラボックスを設置しました。

以下、ゲートウェイ機器(SA-W2)設置後の様子です。

オペレーション室 盤内

既存の木板に SA-W2 を設置しました。2本のネジで簡単に取り付けできます。

 

UPS室・EPS室

プラボックスを設置し、その中に 100V 電源タップと LANケーブルを引き込んで設置しました。以下は UPS 室の写真です。

 

室外ボックス

屋外に置いたプラボックス内に設置。過酷な環境で動かしてみたかったので、夏に高温になるようにあえて日差しが強い南向きの場所を選び、蓋も透明にしています。冬の過酷さは、写真でお分かりいただけるかと思います。また、SA-W2 周りの気温も分かるように温度計を設置し、そのデータを記録してリモートから確認できるように Raspberry Pi を接続しました。

スマートメーターへの交換

構内配線工事が完了して、残るはスマートメーターの設置工事(キュービクル内工事)です。2つのサイトそれぞれに本線予備線がありますので、計4台の設置作業を行いました。伝送装置と呼ばれる機器も設置され、確認等も含め1ヶ所あたり 1~1.5時間くらいの作業となります。また、Bルートゲートウェイ機器(SA-W2)を設置するスペースを確保するために、元々設置したあった自動検針用伝送端末を少し上に移動してもらいました。SA-W2 は、裏に磁石を取り付けて設置しました。

利用開始

「スマートメーターBルート活用サービス」を利用開始するにあたって SA-W2 側に特に設定は必要ありません。DHCP でアドレス取得しインターネット接続できる環境が用意できれば、WAN 側 I/F をそこに繋ぐだけです。
利用を開始すると、SA-W2 経由で取得したデータが自動的にクラウド上に保存されていきます。
デマンド実績は、ブラウザ上からこんな感じで確認できます。1日と1週間を表示していますが、1ヶ月、1年間のグラフも確認できます。一定期間ごとの電力消費傾向を把握することにより、効果的な省エネ対策を検討する情報として利用できます。そして、こちらがデマンド予測グラフです。赤線が契約電力。青線が前日の実績。太い青線が実績で、1分ごとにデータを取得して画面が更新されていきます。その現在の実績値をもとにこの 30分間におけるデマンド予測を点線で示してくれます。画面は自動更新されますので手動リロードする必要はありません。また、設定した目標値もグラフ上に表示されますので、予測値と比較することで節電の目安とすることができます。

Raspberry Pi 経由で取得した温度情報を Zabbix で見るとこんな感じです。赤が EPS室内、緑がキュービクル内、青が室外ボックスです。EPS室は、空調はありませんが室内環境に近いだけあってほぼ安定しています。キュービクル内は、EPS室にくらべると 10-15度は低い温度で上下動もあります。一番過酷なのがやはり室外ボックスです。なんと暑い日は 50度を超えています。1月とは言え、南に面したプラボックス内、熱を持った機器が入った空間で直射日光を浴びているとこれくらいの温度になるようです。また、雪が積もるような寒いもありましたが、ボックス内は熱を持った機器が入っているせいかそこまでは下がっていないようです。SA-W2 も無事動き続けています。先日、新しいモデル SA-M1(ドコモ LTE モジュールを標準搭載)が発表されましたので、またそちらも試してみたいと思っています。

終わりに

今回は複数箇所に機器を設置したため、構内配線も広範囲となりました。途中の配管の経路や距離を確認する必要があり工事業者の方とも何度か打合せてをして準備に時間もかかりました。一方、作業後の利用開始まではほとんど手がかからずとても簡単でした。
サービス導入するにあたりユーザ側の主な作業としては、ゲートウェイ機器の設置、そこまでの LAN 配線、電源の確保等になります。設置スペースや電源などの条件がクリアできれば、キュービクルのようなスマートメータに近い場所に置いてモバイル接続、とするのがコスト的にもよさそうです。設置場所などに特にこだわりがなければ、サービス導入へのハードルはそれほど高くはないように思います。

松江DCP では、まずは本サービスを利用してデマンド予測や傾向を把握するのに役立てているところです。将来的には、デマンド値が目標値を超えると予測される際に、空調機器などを自動制御するような仕組みも実現したいと思っています。
このブログを機に、IIJ高圧スマートメーターBルートサービスに少しでもご興味を持っていただけましたら幸いです。