IKEAのスマートライト

日付:2018年12月04日 火曜日
テーマ業界動向

tsaitoです。

我が家のスマートハウス化に向けて色々と試行錯誤している日々ですが、その中でも照明器具、スマートライトは大きなウェイトを占めています。これまで、スマートライトといえば Philips Hue が最も有名と言える状況でした。しかしここ最近、IKEA のスマートライトのラインナップがかなりイケてる状況になっているようです。我が家の照明器具も少しずつIKEAに置き換えつつある状況ですので、簡単にご紹介しようと思います。

Hue + IKEA TRÅDFRI (トロードフリ)構成での検討

Philips が提供する Hue は、スマートライトとして最も歴史が長いと言えるでしょう。電球を簡単にスマート化できる仕組みは画期的なものでした。ただ、Hue を我が家に導入しようと思っても、

  • ラインナップがE26ソケットのみで、E17ソケットのタイプが無い
  • 値段が微妙に高い

という点から、ちょっと導入を躊躇していました。そこで目にしたのが、IKEAのスマート照明シリーズ、トロードフリ。我が家の家具はほとんどIKEAでそろえており、前から気にしてはいたのですが、このような記事を目にして、Hueのブリッジでトロードフリがコントロールできるということが分かりました。これは是非試してみねば!ということで一式調達しました。実際に試してみると、以下のような点が見えてきました。

  • IKEA純正のスイッチ類と共存できない
    • Hue ブリッジとペアリングした時点で、トロードフリ純正のスイッチやセンサー類とのペアリングが解除されてしまい、共存できません。これは結構致命的です。もちろん、Hue 純正のスイッチを使えばいいのでしょうが、IKEAのスイッチの方が断然安く、できればこちらを使いたいところです。
  • Hueのアプリは良くできており、多彩な制御ができる
    • 我が家の門灯の照明をトロードフリに入れ替えてみたのですが、Hueのアプリ上で多彩なルーチンを組むことができます。外出・帰宅に合わせた制御や、日の出・日没に合わせた制御も可能です。IFTTTなどのAPI連携、Amazon ECHO, Google Home 等との連携も問題ありません。とりあえず、我が家の門灯は日没で点灯、日の出で消灯というロジックで動かしていますが、非常に快適です。

その後、どうしようかなとしばらく様子見していたのですが、ついにトロードフリから純正のゲートウェイがリリースされました。これで、我が家のスマート照明化が一気に進められそうになってきました。

Hueとトロードフリシリーズの比較

ここでいったん、製品群のスペックの比較と整理をしてみます。

Hue 製品ラインナップ

製 品 名 発 色 価 格  (amazon)
シングルランプ (LED E26電球) 白色光とカラー光 3,108円
シングルランプ (LED E26電球) 白色光 6,480円
ライトリボン 白色光とカラー光 10,732円
Go スマートLEDライト 白色光とカラー光 7,689円
モーションセンサー 4,300円
Dimmerスイッチ 2,827円
Tapスイッチ 6,432円
ブリッジ 6,953円

トロードフリ製品ラインナップ

製 品 名 発 色 価 格 
LED電球 E26 980ルーメン ホワイトスペクトラム 2,499円
LED電球 E26 1000ルーメン 電球色 1,799円
LED電球 E17 400ルーメン ホワイトスペクトラム 1,999円
LED電球 E17 400ルーメン 電球色 999円
LED電球 GU10 400ルーメン ホワイトスペクトラム 1,999円
LED電球 GU10 400ルーメン 電球色 1,499円
リモコン 1,499円
ワイヤレス調光器 1,299円
モーションセンサー 1,799円
ゲートウェイ 4,499円

こうしてみると、IKEAはやっぱり安いですね。。我が家はE17の電球を結構多く使っているため、それらの置き換えに使えるというのもありがたいです。一方、多彩な色彩で照明を楽しみたいとなるとHueを選択すべき、となるでしょう。トロードフリは電球色or白色のグラデーションのみとなり、フルカラーでのライトアップに対応した製品はありません。

トロードフリ単体でスマート照明システムを運用してみた

ということで、トロードフリのゲートウェイを買ってみました。

ケーブルを中に巻き込むことができる構造で、とてもスッキリしています。セットアップは、LANケーブルをつなぐだけ。特別な設定は必要ありませんでした。スマホのトロードフリアプリをダウンロードして、ペアリングすれば設定完了です。

実際の照明やスイッチ等とのペアリングですが、ここで気づいた仕様が、「照明のみのセットアップはできない」ということです。アプリでは、まずスイッチもしくはセンサーとのペアリングを行い、その後に紐付ける照明をセットアップする、という流れになっていました。これはちょっと想定外でした。例えば門灯のような利用方法の場合、動作はすべてタイマーで自動制御するため、スイッチは不要となるのですが、そのような登録方法はできないようです。

また、我が家のメイン照明であるダウンライトを全面的に置き換えようと考えていたのですが、E17電球の大きさが思ったよりも大きいという課題も発覚しました。

左がトロードフリ E17電球。右が、これまでダウンライトに点いていた普通の電球です。特にソケット付近が太いせいで、ダウンライトへの設置ができませんでした。

また、照明そのものの発色は色の制御については、特に問題無いレベルだと感じています。

リモコンでは、上記のような3段階での色制御ができます。リラックスモードで電球色、集中モードで蛍光色ぐらいしか使わないので、これで十分かと思います。

また、アプリの出来映えについては、正直 Hue と比べるとまだまだといったところです。現時点(2018年12月)では、直接の照明制御に加え、簡単なタイマー設定ができる程度。GPSや日没情報との連動機能はありません。ただし、Amazon ECHO, Google Home との統合連携はできるようになっています。アレクサのスキルも既に実装、リリースされています。できることならば、早くAPIが公開されて欲しいところですね。。

ということで、簡単なトロードフリのレビュー記事となってしまいましたが、スマート照明、いかがでしょうか。我が家では、リビングテーブルのペンダントライトをスマート化し、「アレクサ、勉強!」と話しかけると、集中モードの蛍光色、「アレクサ、食事!」でリラックスムードの電球色に色が変わるように設定してみました。最終的には、我が家の照明をすべて自動化し、スイッチをなくしてしまいたいと思っているのですが、それにはもう少しかかりそうです。